『washing & washing the bathtub』=浴槽を洗う、洗う・・無心に。思いを込めて。
兄が入院する日の朝のことです。お風呂に入りたいと言ったので、私は浴槽を一生懸命洗いました。一つの汚れも残さない様に、退院して再びこのお風呂に兄が入れます様に。また、もし家で最後のお風呂になるならば、気持ちよく過ごせる様に!でも最後であって欲しくないという強い思い。洗いながら思いは巨大なボールになっていきました。
いつ、どのタイミングで大切なものを失ってしまうのかはわからない・・その先に後悔はつきものだけど。ならば、常にwashing & washing the bathtubの精神を忘れないでいたい。
私には、別れまでの時間を兄と共に過ごす事が出来ました。でも、今回の東日本大震災では、多くの人々がそんな時間も持てずに大切な人を失い、今もなお精神的に辛い日々を送っているのではないかと思います。
今回の展示では、浴槽から始まり、兄と過ごした数日と、そしてこれからの私達、故人の為に、思いつくままに幸せのピースを集めてみました。
UPLINK GALLERY http://www.uplink.co.jp/gallery/
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